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一般チャットで行われた実際の「オンライン☆わたてにんぐ劇場」のチャットログはこちらから。
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オンライン☆わたてにんぐ劇場 「懇親会202212」 チャットログ01:懇親会開始前、集合時の様子 ~ ウォーミングアップとしての「2文字しりとり」
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オンライン☆わたてにんぐ劇場 「懇親会202212」 チャットログ02:乃愛さん発表のシチュエーションに沿った「効果音の練習01」
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オンライン☆わたてにんぐ劇場 「懇親会202212」 チャットログ03:花さん発表のシチュエーションに沿った「効果音の練習02」 ~ 解散
スクリーンショットはみんなの爺やが撮影したものになります。当日の様子が分かるチャットログを時系列で繋げて分割しております。
※懇親会では「保護者さまにすべて見せていく」という主旨の元、天使たちの舞台裏となる公演会部側血盟チャットでのやり取りはありませんでした。
「天使たちのお友だち(保護者さま)」を対象とした懇親会を一般チャット(白チャット)にて天使たちが開催してくださいました。
主な参加者は以下の通りでした。
わたてん公演会部:白咲花さん、星野ひなたさん、姫坂乃愛さん、種村小依さん、小之森夏音さん、星野みやこさん、星野千鶴さん
わたてん保護者会:絵笛さん、マイチャンさん、うらりーぬさん、・ョ・さん、みんなの爺や
総勢12名でのイベントとなりました。ご参加ありがとうございます。
なお、まいちゃんさんが今回もお話の内容をモチーフとしたイルミネーションアートを作ってくださり、その製作過程の記事を掲載してくださったようです。 →
クリスマスイベですね・w・
いつも天使たちの公演内容に合わせたイルミネーションアートを作ってくださいまして、ありがとうございます。
作品につきましてはいつも通り、乃愛さんがヴァラカスサーバにて撮影してくださいましたので本ページ下部に掲載させていただきます。
私に天使が舞い降りた! 公式サイト
より、プロフィール画像はこちらになります。(コンパクトにまとめました)
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── 実録・真冬の怪奇現象 ──
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■作品イメージタグ■
#私に天使が舞い降りた! #わたてん! #白咲花 #星野ひなた #姫坂乃愛 #小之森夏音 #種村小依 #星野みやこ #星野千鶴 #ひなノア #花みや #旅行 #寝袋 #効果音
■作品文体■
一人称小説
■お題■
~ 今回は省略 ~
※今回固有の「効果音」にまつわる考慮事項について。
今回の懇親会では事前に「効果音の練習をする」ということが決まっていました。
普段のわたプラでは本懇親会の前半のように姫坂乃愛さんがシチュエーションを考え、指名された登場人物が即興でお話を紡ぎながらふさわしい効果音を探っていくことになるそうです。
本懇親会の後半にて、白咲花さんが事前にプロットを考えてきてくださった「スキー旅行でのできごと」をベースに、保護者さまも気軽に参加できる形の「効果音探しイベント」を開いてくださいました。
その為、今回は以下の縦書き小説部分の該当箇所で採用されたものだけでなく、候補として挙がった効果音も含めて列挙しております。
詳細はチャットログ参照となりますが、「動きを言葉で表すのにふさわしい効果音」をみなで探っていく試みに保護者として参加することができ、貴重な経験をさせていただけました。ありがとうございます。
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── 実録・真冬の怪奇現象 ──
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──それは、みんなでスキー旅行に行ったときのこと。
お夕飯とお風呂を終えて、大人組と子ども組に分かれて寝ることになって、みんなそれぞれのお部屋に入っていった。
スキーはすごく体力を使う。スキーそのものもそうだけど、やっぱり寒いっていうのが一番体力を使うと思う。
何度もお姉さんのあたたかい手と首筋であちこちあたためながら、なんとか昼間のスキーを乗り切った。つかれた・・・。
みんなも同じみたいで、あの元気のかたまりのようなひなたですら疲れているように見えた。
これをチャンスだと思ったのか、ノアはひなたと同じ寝袋で寝ると言い出した。
そう。ここはしっかりしたコテージだけど、宿泊客に雪山の雰囲気を味わってもらおうと希望者に寝袋の貸し出しをしていた。ベッドの上で寝袋にくるまって寝るなんて、たぶんここでしか経験できないと思う。
オイルヒーターも効いているし、部屋の中は寒くない。だから本当に気分だけ楽しむようなサービスだった。
もちろんみんな滅多にできない経験だからと、子ども部屋のみんなはよろこんで寝袋を受け取っていた。
でもこの寝袋は当然だけど一人用。子どもサイズの一人用だから、これに二人入れたとしてもギチギチになるのはやってみなくても分かった。
「ん おお 狭くないかこれ?」
「狭い けど これ イイ!」
やってみなくても分かるのに、ノアはがんばってひなたの寝袋に入り込んでいた。
ひなたもノアも身動きできないなりにしっくりくる体勢を見つけられたのか、向かい合う形でおとなしくなった。
動けない二人の寝袋をこよりかのんと一緒に部屋の真ん中のベッドに移動させて、私たちはそれぞれのベッドで寝袋に入って横になった。
「だ、だいじょうぶかなぁ・・・」
「ノアも慣れてるし、明日の朝手当してあげれば大丈夫だよ」
「う、うん・・・」
心配そうにしているかのん。私も心配だけどノアは一歩も引きそうになかったから、周りの私たちは諦めるしかないと思う。
「それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみなさーい」
「みんなおやすみ!」
「おや す み」
「おやす み なさー いω」
02
疲れ切っていた私たちはそれからすぐに眠り込んだ。
私はお姉さんのことを、じゃなくてお姉さんのお菓子のことを考えながら。
かのんとこよりは寝袋から手だけ出してつなぎながら。
静かな寝息だけが聞こえる部屋の中で、もう少しで意識を手放せると思った、次の瞬間。ものすごい音がして全員が飛び起きることになった。
<効果音候補(赤字は採用)>
・びょーん びたん ぼてん
・ばんっ ふわっ・・・
・ずどむっ!! ヒィィ・・・ン
・ぐぐ・・・ ズバァンッ!!
飛び起きた私たちは、薄暗い夜のしじまの中で不思議なものを見た。
それは────天井付近まで飛び上がっている寝袋だった。
まるで時が止まっているかのように、スローモーションのように、ゆったりと天井付近まで浮き上がった寝袋。
それは一瞬だけ止まり、その後はゆっくりと、だんだんと加速して、しまいには木から落ちるリンゴのように引力に引っ張られながらベッドに着地した。
<効果音候補(赤字は採用)>
・べちょ
・ぼっふーーーん
・どばんっ!!
・ズドムンッ・・・
・ズンッ・・・!!
・ずどむっ!
・べきっばきぼきっガン
・スボォッ
正直、ひなたとノアのことを心配する余裕はそのときの私たちにはなかった。
なぜなら、着地した寝袋はバウンドして、私たちの方に向かってきたから。
<効果音候補(赤字は採用)>
・びよよん びよよん
「ちょっ 二人とも、危ないからやめて」
「よ、よりちゃーん」
「か、かのっ!」
飛び跳ねている寝袋の動きを観察すると、着地するたびに跳ねる方向を変えているようだった。なんて危険な・・・。
でも器用なことに、ベッドの上でだけ跳ねていて、床や壁、天井にぶつかることはないみたい。そんな制御ができるなら飛び跳ねるのやめてほしいんだけど。
「ノア、ちょっと。ひなたを止めて!」
「花ちゃん花ちゃん。これたぶんなんだけど」
「え?」
「寝袋の中でノアちゃん気を失ってるんじゃないかなぁ」
「あ そうかも。そうだね」
えっと、そうなるとこれはつまり、ひなたを起こさないと止まらないってことだよね。
でも、飛び跳ねている寝袋の中にいるひなたを起こすには、とりあえず寝袋を止めないと。それは私たちの力ではできそうになかった。
「かのん、こより」
「花ちゃん?」
「お姉さんたち呼んできて。今すぐ」
「いきましょ、かの!」
「う、うん」
二人にお姉さんたちを呼んできてもらうことにした。
二人で呼びに行く必要もないと思ったけど、こよりだけだと途中で転んで時間かかりそうだったから。
かのんだけ呼びに行ってもらうと、ここでこよりが寝袋を避けられなくて危なくなりそうだったし。
二人は二人揃って行動してもらうのが一番早いし安全。
<効果音候補(赤字は採用)>
・パチッ
・カチッ ぱああああ
とりあえず部屋の電気をつける。
ちょっとだけ寝袋の勢いが落ちてきたように見える。あとちょっとで自然に止まるかな・・・。
と思った時、お姉さんが部屋に入ってきた。
「なに、何事!?」
「あ、お姉さん。ひなたとノアが────」
<効果音候補(赤字は採用)>
・ピクン ばしっ ずどーん
・キンッ!
・キンッ! ヒュボンッ!
お姉さんに説明しようとしたけど、寝ながらお姉さんを察知した寝袋(の中のひなた)が元気になったみたいで。
テレビアニメでやってた「空の技」と同じくらい速く、目で捉えられないくらいの勢いでお姉さんにすっ飛んでいった。
「がっ! ぐふぅ ぎゃーーーーー!」
「お姉さん!?」
寝袋はお姉さんに激突した後、お姉さんごと入ってきたドアに激突し、廊下の壁にめり込むようにしてようやく止まった。
ぴくりとも動かない寝袋とお姉さん。ちょっと大丈夫なの?
「ちょっと、どうしたのよ。みやこ何してんのあんた・・・ あら、ひなたとノアちゃんいないのかい?」
そうだった。ノア大丈夫かな。
寝袋のチャックを開けて中から二人を引きずり出す。ひなたは寝袋から出てくると無意識でお姉さんに抱きついていた。意識ないみたいだけどすごいな・・・。
ノアは寝袋の奥の方で体がおかしな方向にねじれてぐったりしていたけど、奇跡的にどこにもケガをしていなかった。
どうやら一番ダメージが大きかったのはお姉さんだったみたい。それはそうかも。ひなたとノアの二人分の重さの寝袋が、光の速さで激突していたんだから。
ひなたのお母さんと協力してお姉さんをベッドに寝かせる。
耳を当ててみると、呼吸と鼓動はあるみたい。よかった・・・。
さすがにお姉さんがかわいそうに思えて、その日の夜は私がお姉さんを看病しながら添い寝してあげることにした。
こうして、スキー旅行での怪事件は幕を閉じた。
そのあと、お母さんたちの部屋に引き取られたひなたとノアがこってり叱られたのはまた別のお話。
「一人用の寝袋に二人入り込んで寝ると、翌朝どちらか一人いなくなってるんだって」みたいな怪談がクラスで生まれたのも、また別のお話。
ついでにお姉さんの偉業として「妖怪退治」がひとつ増えたのも、また別のお話。
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── 実録・真冬の怪奇現象 完 ──
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