魔法少女まどか★マギカ原作組の「原作踏襲への熱いこだわり」
この日はミスリル・ハーツ同盟の美樹さやかさんが初めて天使たちの公演会を観劇されました。ここでは保護者さま間のご挨拶として原作である魔法少女まどか★マギカでのさやかさんの容姿に触れられています。
みなさんご存知のように「美樹さやかさんは青」というイメージカラーがありまして、デザイナーの蒼樹うめ先生のこだわりとして「瞳の色・髪の色がモチーフとなるイメージカラーで統一される」というものがあります。
マギア✧レコード 2ND SEASON
第1話『みんなでなら魔法少女になれる気がしたの』より。
美樹さやかさんのお姿
リンドビオルサーバにおける美樹さやかさんはドワっ娘であり、髪の色や瞳の色を青系統にすることができません。ビューティーショップを利用すれば髪色は青も選択可能ですが、髪型の自由がなくなりヘアアクセサリも表示されなくなってしまいます。
そこでさやかさんは髪色の問題をヘアアクセサリの「アイスクイーンティアラ」で解決されました。瞳の色は「佐倉杏子さんと同じ赤色」とのことで、つまりは「パートナーと揃える」というこだわりを優先する形とすることで解決されています。
更には防具も+10セットの祝福ヘル軽装備セットで揃え、見た目を青系統の「ブルーウルヴスレザーメイル」に変更されています。光るオーラまで青というこだわりを感じます。武器もまたチャットログにありますように一番青が濃く出る+9の二刀を用意されているそうです。しかも原作さやかさんのトレードマークとも言える「白いマント」も、今は入手不可能な「祝祭のクローク:パールホワイト」を装備することで再現されています。
恐らく、リネージュ2の世界において考え得る限り最大限原作踏襲のできる見た目装備で揃えられていると感じられます。ものすごいこだわりぶりですが、恐ろしいことにこれはさやかさんだけではなくまどかさんを始めとしたまどか★マギカ原作組のみなさん全員に共通しているものです。特に巴マミさんがお召しになっている防具は「軽装備という点以外はすべてバラバラ」とのことで、恐らくイメージに近くなるように上半身、下半身、グローブ、ブーツをそれぞれすべて試着された上で決定されたのだろうと思います。
ここまで原作踏襲にこだわる理由を伺ったところ、原作組のみなさんは異口同音に「こちらの世界でまどマギファンと会った時、「これじゃない」と幻滅させない為」と教えてくださいました。彼女たちのこだわりは、作品への愛が背景にあってのものということですね。そこは天使たちと共通であり、原作への愛と向きあい方には心底敬服いたします。
舞台裏という名の、本編。
天使たちの舞台裏である、血盟チャットの内容にフォーカスしてみたいと思います。本来、白チャットの部分が「天使たちが見せたい部分」と理解はしているのですが、今回ばかりは非常に濃いやり取りをされている血盟チャットに触れずにはいられませんでした。
乃愛さんはこの日、自らのリハビリとして突発的な公演会を開きたいと言ってくださいました。しかし、やはり本調子ではないこと、失敗してしまうかもしれないという不安、更には自分が失敗することで公演会の価値が下がるのではないかというプロデュース側としての危機感など、多くのプレッシャーと戦っていたそうです。
そのような乃愛さんの不安をダイレクトに感じ取ったひなたさん。以降、すべての発言は「乃愛さんの不安を取り除く為のもの」となっており、不安に溺れそうな乃愛さんにやさしく言い含めるように「大好きだぞ」「ちゃんとできるぞ」と励まされています。しかし、ひなたさんもひなたさんで、この直後に即興で乃愛さんのお話に入り込まなければならない状況であり、ご自身も相当の緊張を感じていたものと思います。その状況において、すべてを乃愛さんの心の平穏を保つ為の言動に振りきることができたのは並大抵のことではありません。
先の事件によりショックで塞ぎこんでいた乃愛さんを間近に見つめ続けていたひなたさん。そのことが、まだ幼いひなたさんにここまで強い決意をさせた要因であることは想像に難くありません。
ここのログをいただいて読ませていただいた時、ひなたさんのその海よりも深く、太陽のようにあたたかい乃愛さんへの愛を感じ、涙を禁じ得ませんでした。
多大な傷を負った天使たち。どうか愛と思いやりに満ちた時を過ごしてほしいと祈るばかりです。
お題発出に見る、天使たちの気遣いと思いやり、そして友情。
前回の公演会の際も、このお題発出については小依さんがフォローされるなど心温まるやり取りがありました。このことからも、公演会における「お題」とは出す側も受け取る側も大きな負荷がかかる要因であることが読み取れます。
天使たちの公演会では、それこそ最初期から「3つのお題」が出されることが通例となっており、当初の思惑としては純粋に「突発的な状況変化も取り入れられる柔軟性を獲得するための練習」という意味合いで、即興に慣れることやフリーワードを取り入れての柔軟な文章構成・創出ができるようになることが目的とされていました。最近ではそれに加え、「保護者さまたち観客にスリルを味わってもらい共感してもらう」ことも目的となっているようです。つまり、見守る側である私たちが「天使たちが課題をクリアできるのかな。大丈夫かな」という「保護者視点での緊張」を感じてもらい、公演会という場の一体感を共有したいという思惑があるそうです。例えるなら、授業参観にて「うちの子大丈夫かしら」と教室の後ろから見守るあの感覚を体験してほしいということなのでしょう。
そのような体験をしてもらえるようにという意図からの「お題発出という舞台装置」でありますが、当然これをこなすことは天使たちにとっては非常な負荷になりえます。発出する花さんも、ランダムキーワードといいながらテーマや状況に応じて難易度を加減されているようですし、単純に「辞書をぱっと開いたところの文字」といった簡単な出し方ではないと想像できます。それを出された天使たちもまた、ある程度お話の構想を考えておいたとしても直前に発出されたお題を取りこんで不自然にならないように物語を導かなければなりません。みなさん毎回易々とクリアされているので見過ごしがちですが、いざ自分がその立場となった際にはある程度の時間を頂戴することになるであろうと想像できます。よくよく考えると、お題が発出された場合は毎回必ず3つのお題を確実に取り込みつつ、それでいて素晴らしい物語を違和感なく紡げているのはまさに「天使の起こす奇跡」と言うほかありません。
この時のお題発出時、みなさんがそれぞれ乃愛さんを気遣う発言をされているのが心温まります。花さんはそもそも「リハビリだからお題はなし」と考えていたようですし、小依さんも前回のご自分が出されたお題が少々難易度高めであったことから「普通のにしてあげて」と花さんにお願いされています。結果出てきたお題は「片想い」「祝福」「悠久」と、傍から見れば相応に難しいお題と感じられるのですが、「七夕」というテーマにおいて天使たちにとっては易しいお題だったとのことです。乃愛さんも見事にすべてを取り入れ、切なく儚い恋物語を創出することに成功されました。
時折、乃愛さんがみやこさんのことで花さんにちょっかいを出し、軽い言い合いに発展する(もしくは花さんが言いくるめられる)という微笑ましい「原作同様のシーン」を見ることができますが、今回のような事件の後はやはり深いところでお二人は固い親友という絆で結ばれており、花さんも乃愛さんを最大限気遣う様子を見て取ることができました。乃愛さんひなたさんという愛情に裏付けられた関係性だけでなく、花さん乃愛さんという友情を基盤とした関係性を垣間見ることができるのも、公演会の魅力のひとつと思います。