エンジェル Tips6
ルールを超えた、掟破りの「愛の形」
ここでは娘も申しております通り、「公演会のお話が終了しているにも関わらず、お話の中の関係性が続いているように見える」シーンです。
千代りんさんがおっしゃる通り、天使たちはこれまでずっと「普段のニュートラルな関係性と、お話の中の関係性を区別する」という非常に厳格な暗黙のルールに則って活動してきました。「普段のニュートラルな関係性」とはつまり原作単行本~アニメにおける「原作準拠の関係性」であり、これを基準として普段は過ごされています。一転、公演会でのお話が始まるとその物語にふさわしい関係性へと昇華し、今回のように「ひなたさんが乃愛さんを想う気持ちを強く出す」ことも可能となります。言うなれば「感情のリミッター解除」した状態で公演会に臨んでいるということですね。この切り替えによる利点としては、過去の公演会「聖夜の告白」のチャットログ06にて花さんが公言されている通り、「お話が終わったらニュートラルに戻ることで、続き物ではなく一話完結で見てもらえるので、毎回来られなくても好きな時に見に来ていただく形でも楽しめるようにしています」という、観客側にとってこれ以上ないメリットを得られることが大きいようです。
ところが、ここでのひなたさんはまるで公演会でのお話が続いているかのような気遣いを乃愛さんへ向けています。これは私もそうですが、普段の天使たちの様子を知る者からすれば「掟破り」とでも言える状況であり、ある意味で「原作準拠から外れた状態」となっています。花さんは特にそうですが、乃愛さんひなたさんも等しいレベルで「感情のリミッター」が非常に硬い印象があります。これは「原作準拠を全うする為の封印」のようなものかと思われますが、それをここでのひなたさんは自らの意志で開放し「最も乃愛さんをいたわることができる状態」へと変容していることが見て取れます。千代りんさんに分かりやすく例えると、強敵との戦闘が終了した後の勇者ダイの剣が、鞘に戻ることなくそのまま持ち主に力と勇気を与え続けている。そのような状況です。
すべては、満身創痍でこの公演会に臨んだ乃愛さんをいたわる為に。ひなたさんはこの件について何も言いませんでしたが、その背中が雄弁に語ってくれました。ありがとうございます。
世界一かわいい乃愛さんと、世界一のイケメンひなたさんに祝福のあらんことを。