DOSANの妻、という人。(番外編) 「母の日に」 2006
■ 父のコメント ■
2006年5月14日に、隊員専用BBSへと投稿しましたお話です。
「DOSANの妻」は、娘から見ましたら「母」になります。
2006年5月14日は「母の日」でしたので、娘にとっての母との邂逅を描いた
物語を作ってみました。
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~ページ1~
母を知らない娘は、父から母の話を伝え聞いています。
或る日、父に連れられて母親の話の舞台である「話せる島」まで行くことになりました。
理由も聞かされず、ただ父親に付いていく娘。グルーディン村での爺やとの会話を聞き、
さすがに疑問を感じはじめます・・・
~ページ2~
定期船により、話せる島へ着いた2人。
話せる島の村にて、娘は大神官ビオティン様に出会います。
娘は、当然母のことを覚えていると思って話をするのですが、
ビオティン様は覚えていませんでした。そのことで娘は落胆を覚えます。
逆に、影の薄いDOSANのことは覚えているというビオティン様。
人の記憶とは不思議なものですね・・・
~ページ3~
教会を後にする2人。目的地は「歌う滝」でした。
父は、娘に母と会わせる為にここを選んだと話します。
娘は母親に会った時に話そうと考えていたことを心の中で念じます。
すると・・・
ザァザァという滝の音に混じり、母の声が聞こえたような気がしたのです。
~ページ4~
「お母さん、そこにいるの・・・?」
「いるならお話してよぉ・・・」
母は、それに応えることなく沈黙してしまいます・・・。
娘は悲しみますが、父に心配させまいと涙をこらえます。
一瞬だけ聞こえた母の声・・・
娘は、そら耳ではなく確かに母の声として聞き取ったようです。
「お母さんは、いつでも見守ってくれている」
父の言葉により落ち着きを取り戻した娘は、ミスリル・リンクのみんながいる本土へと
戻りたいと告げるのでした。
~ページ5~
港へと移動しようとしたその時、妻が父を呼び止めます。
娘には聞こえなかったようで、ひとりで港へと歩いていってしまいます。
誰にも聴かれることなく、夫婦の会話が続きます。
「これからも私が責任を持ってあの子を導いていくよ」
父の決意が、改めて表明されます。それは、妻との約束でもあるようです。
「あの子がすべてを知ったとき、もう一度会えるだろう・・・」
再会できる可能性をほのめかし、父は娘の元へと駆け寄るのでした・・・。
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~DOSANの娘の、つぶやき。~
娘ですっ
この年から、母の日はお父さんと話せる島の「歌う滝」に行くことにしてます。
DOSAN家の行事?みたいなものかなぁ。
でも、ひいおじいちゃんは一度も一緒に来たことないんですよぉ。なんでだろぉ?
たしかに昔のことだけどぉ・・・ ビオティン様ったらお母さんのこと忘れちゃうなんて
ボケボケしてるんだからぁ(苦笑)
歌う滝で、お母さんにお話したいことを念じてごらんって言われてその通りにしたら・・・
ちょっとだけ、ほんの一瞬だけお母さんの声が聞こえたの。
お母さんの声って覚えてないけど、あれは絶対お母さんの声なんだもん・・・
この次に来たときは、ちゃんとお話したいなぁ・・・