DOSANの妻、という人。(番外編) 母の日の、できごと。 2008
この「DOSANの妻、という人。」という物語では、妻のいる「白い部屋」が時折出てきます。
彼女は14年前に失踪しましたが、その後の消息が分かっておらず・・・
しかしながら、あの「白い部屋」にいるということは間違いないようです。
今回の母の日の番外編は、バレンタインデーやホワイトデーから続くお話となっております。
可能な限り、番外編は単独で読んでも分かるものにしていきたいと考えておりますが、
今回は少し関連性を持たせております。例えば、ホワイトデーのラストシーンが母の日の
最初のシーンとなっている、といった関連性です。
また新しい登場人物が出てきますが、彼らを含めた「白い部屋」については
この「DOSANの妻、という人。」を製作開始した時点から考慮に入っておりまして、
ゆくゆくは本編においても重要な要素となって参ります。
彼ら「管理者」とは何者なのか。
妻とはどのような関係にあるのか。
そして、妻は何故その「白い部屋」にいるのか・・・。
色々と想像の余地を残した作りになっております。所々にちょっとした技術用語が入って
おりますので読み辛いかもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです。
Page:1
ホワイトデー当日。
彼女はコンソールに映る娘の姿を見ながら、思わず涙してしまいます。
そこに現れたのは、とても特徴的な話し方をする一人の男性でした。
本人に悪気はないのでしょうが、プライベートを覗かれる形となった彼女。
思わず皮肉を言ってしまいます。
言い争いに発展しかねない状況の中、さらにもう一人の男性が現れます。
彼女の心中を思いやり、制止しようとしてくれるのですが・・・。
Page:2
「なによぉ、アートったら。奥様をなぐさめようとしただけじゃない!」
「ごめんね、奥さん。ここで起きていることはすべて分かっちゃうんだ」
ブラフマン。そしてアートマン。彼らは彼女と同じ場所にいるようです。
「・・・あなたたちは管理者でしょ? 早く持ち場に戻った方がいいわ・・・」
彼女は彼らのことを「管理者」と呼びます。
一体、彼らは何者なのでしょうか・・・。
Page:3
光を放つ7つの球体。
それぞれ世界を統治する神々の力を象徴しています。
それらを自在に操るブラフマン。
実際にはありえない組み合わせの補助魔法を、ひとりで使いこなしています。
「急いで戻る」という目的の為だけに、派手な技を展開するブラフマン。
そんな目立ちたがり屋の彼とは対照的に、アートマンは静かに事を運ぼうとしています。
「ボクたちは、奥さんが悲しむ顔を見たくないんだ。分かってほしいな・・・」
まるで幼い少年のような口調ながらも、管理者として厳しい発言をしています。
彼女が彼らに心を開いていない理由が、おぼろげながら見えてきています。
Page:4
これまで、DOSANと妻が何度か「会話」を交わしてきていますが・・・
それらはすべて、彼らにもお見通しということのようです。
彼女も娘と「会話」したいと思っているはずです。
しかし、その思いを押し殺して「自粛」しているのは
他ならぬ娘のことを思いやってのことなのかもしれません・・・。
■ 父のコメント ■
DOSANです。
今回の母の日の番外編では、今までヴェールに包まれていた「妻のいる場所」について
少し踏み込んで描いています。
これまでにも幾度か「光に満ちた白い部屋」は出てきていますが、
「そこが一体どこで、彼女はそこで何をしているのか」につきましては
意図的に伏せておりました。
今回の番外編で、二人の「管理者」と呼ばれる人物が存在しており、彼女は彼ら
「管理者」の仕事の一端を担っているということがお分かりいただけたものと思います。
しかし同時に、共に仕事をしている彼らのことを彼女は快く思っておらず、心を開こうと
していないようにも読み取ることができます。
彼女は何故、信用できないと感じている彼らと同じ場所にいて、更に彼らの仕事を
手伝っているのでしょうか。
また、本編である15年前のお話や、時折綴られる様々な番外編と彼ら「管理者」
との関係はどのようなものなのでしょうか。
近い将来に、本編にも登場するであろうブラフマンとアートマン。
私の妻との関連だけでなく、彼ら自身の存在意義や思いなども
緻密に描いていきたいと思っております。
突然現れた彼らに異物感を覚える方もいらっしゃると思いますが、この物語が
始まった当初から彼らは登場する計画になっておりました。
彼らもこの物語の一部ですので、どうぞ暖かい目で見てあげてください。
彼ら「管理者」が護ろうとしているもの。
妻が「白い部屋」で成そうとしていること。
DOSANの「妻と繋がっていたい」という熱い思い。
そして、娘の「母に逢いたい」という純粋な思い。
それぞれの持つ、強い思い。
これらが交錯し、この「DOSANの妻、という人。」という物語は織り成されていきます。
本編および番外編は、これからもミスリル隊員のみなさんや(可能であるなら)
読者のみなさんに撮影のご協力をお願いしながら製作して参ります。 ※1
その歩みは恐ろしくゆっくりなものになるものと思いますが、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
この物語を紡ぐ者 DOSAN
※1
撮影のご協力をお願いする際は、DOSAN家のメンバーが装備品をお借りすることは絶対にありません。
実際の撮影は、依頼をさせていただく方に装備していただいたまま各種ソーシャルをしていただき、
それをDOSAN家のメンバー(DOSANの娘)が「リプレイ」に録画する形で進行して参ります。無用な
トラブルを避ける為に。そしてご自身の大切なアイテムを守る為に。似たような名前のキャラクター
(例えば、・DOSANの娘・など)から偽りの撮影依頼が入ることがあるかもしれません。「撮影の為
に装備品をお借りします」と告げられたとしても、トレードには応じないようお願いします。
(そのような事態を避ける為に、念の為すべてのサーバにおいて「DOSANの娘」を作成しております)
撮影依頼をさせていただく場合には、当ホームページにて事前の告知をいたします。それをご確認
いただき、ご了承をいただいてからリプレイによる撮影をさせていただこうと考えております。