DOSANの妻、という人。番外編 やがて母となる、人たち。
毎年、DOSAN家にとっての母の日は特別な意味を持っております。
すべての始まりの地である話せる島に娘と共に訪れ、歌う滝にてそれぞれ
妻と母に思いを馳せる日としております。
今年の物語は、話せる島に渡る前に娘がミクさんとミキさんと過ごした時間を描いております。
ミクさん視点での物語ですが、ある意味で彼女達全員に焦点を当てたお話となっております。
それでは今年の母の日の番外編をお楽しみください。
■ あとがき ■
この物語を紡ぐ者 DOSAN
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あまり幸せな家庭状況ではなかったミクさんは、「母の日」にあまりよい思いを持っていません。
「毎年作成している母の日の番外編を読む限り、娘ちゃんも同じ思いをしているはず」
そう考えたミクさんは娘に話しかけるのですが…
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しかし、娘には思い出せるような母の記憶が(良い記憶も悪い記憶も)一切ないのでした。
ミクさんはその点に触れてしまったことを謝ろうとするのですが、娘がそれを遮って先に謝ってしまいます。
普段から母親のことで悲しげにしていることそれ自体が、ミクさんに辛い思いをさせている。
娘はそう考えたようです。
【ミスリルを冠する者】たちの母親代わりとして、色々なものを抱え込もうとしている娘。
そんな娘を、ミクさんは思わず抱きしめてしまうのでした。
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一方そのころ。ミキさんとミコさんは相変わらず仲睦まじいご様子。
母の日ということで、ミキさんは故郷であるバーニス村へと花束を捧げに行こうと考えています。
一緒に花束を作ると言ってくれたミコさんに胸が熱くなりながらも、ふと見かけた娘たちの様子から
「ミスリルの姉御役」としての役割を演じようとしています。
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まるまるうまうまって… うちの娘がいつもすみません(汗)
ミキさんとミコさんは一見いつも通りですが、いつも裏ではこのような
WISのやり取りがなされている… のかもしれませんね。
ミキさんの思いを一瞬で汲み、即対応できるミコさん。さすがです(微笑)
あと、ミキさん。娘はともかくミクさんには立派なお相手がいますのでそれはないかと(苦笑)
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「娘ちゃんはあたしたちの母親代わりなんだしさ。ママでいいじゃないさw」
ミキさんの爆弾発言が飛び出し、ミクさんもそれに乗って娘のことをママと言い…。
当の娘は真っ赤になるしかない状況に(苦笑)
年長者であるミキさんのアドバイスを受け、完全には納得できないまでも
母親への感謝を心に抱くミクさん。彼女の両親(特に母親)への確執は根の深いものでは
ありますが、これで彼女の中の蟠りは一旦落着したのではないかと思います。
DOSANです。
今回のお話はタイトル通り「やがて母となるであろう人たち=ミスリル女性陣」にスポットを当てた物語となっております。その為、タイトルにありますカーネーションもこれから花開くという意味で「つぼみ」としています。
なお、今回の物語で浮き彫りとなった事柄のうち重要なものとしては
「娘・ミクさん・ミキさんそれぞれの母親に対する思いの温度差の違い」
があると思います。それぞれ家族関係に問題を抱えておりますが
・娘はそもそも母親を知らない(故に強く母に会いたいと切望している)
・ミクさんは両親(特に母親)のことを恨んでいる(故に自分が殺めたとすら思っている)
・ミキさんは両親を亡くしましたが、生前の両親のことは大好きだった(故に娘とミクさんの心境は完全には理解できないと分かっている)
という差異があります。
三者三様の「母」への思いを抱えつつ、母の日を迎えた3人。結果、上記の物語のようになりました。
この後、娘は私と共に話せる島へ渡り、ミキさんはミコさんと共にバーニス村へ行きました。
ミクさんは… どうしたのでしょうね。一人で羽に包まって座り込んでいたのでしょうか。
それとも、某軽装備エルフさんのもとへと行ったのでしょうか。それは、本人だけが知りえる物語ということで…。