DOSANの妻、という人。 第44話
いつも自分のことを子ども扱いしている父親が
「お母さんが、今どうして一緒にいないのかを知りたい」
2009/08/16 この物語を紡ぐ者 DOSAN
■ 父のコメント ■
2006年12月17日に、隊員専用BBSへと投稿しましたお話です。
娘の決心。この第44話はひとつの区切りといえる節目の物語といえます。
その為、ここではいつもより詳細なコメントをさせていただきます。
フィーネさんとのシーンからここまでの流れでのポイント。それは
母親の話の時だけは子ども扱いしていないということ
をベースにおくことで父親のこの物語への特別な思い入れを表現することと共に、娘が自分の意志で
と決心することにあります。
それにより、これまで親から子へと一方的に押し付けられていた「ただの思い出話」が、娘にとって
過去に起きた真実を知る為の「唯一の手がかり」へと変貌を遂げる
様を描いています。(ちょっと大袈裟かもしれませんけれども)
「受動的な受け止め」から「積極的な理解」への転換とも言い換えることができます。
ここ最近の十数話は娘がメインとなって動いてますので、もはや「DOSANの妻、という人。」ではなく「DOSANの娘、という人。」にタイトルを変更した方がいいのではないかとお思いの方もいることでしょうが、これも過去のお話への伏線と捉えていただければと思います。
本題は15年前なのですが、今の時代を生きている彼らの描写も疎かにすることはできないですので・・・
気付けば、このお話を作り始めてからそろそろ丸3年が過ぎました。一般公開を始めてから2年が経とうとしています。我ながら長引かせてしまっていると思いますが、完結するまでじっくりと作っていければと思っております。
読者の皆様、これからも長い目で見てやっていただけますようお願いいたします。
そして、この家族の物語がどのような結末を迎えるのか。最後まで見届けてやっていただけますと幸いです。
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フィーネさんとの会話の中で「気付き」を得た娘でしたが、どうやら正確に父親の考えを
捉える事ができていたようです。
「わたしのこと、子どもあつかいしないでいてくれたんだよね?」
「だから恥ずかしいお話も隠さないでしてくれたんでしょ?」
「お母さんが一緒にいない理由を知りたいから、最後まで真剣にお話聞くようにがんばります!」
娘が傷つくくらいなら、この子が大人になってから話そう。
そこまで考えていたDOSANは、娘の決心に戸惑いを覚えていますが・・・
無事に15年前のお話を再開することができるのでしょうか。
第45話に続きます。
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~DOSANの娘の、つぶやき。~
どんなにこわいお話だって
どんなに悲しいおはなしだって・・・
わたしは逃げないって、決めたんだもん。
だからお父さん。遠慮しないで、ちゃんとお話してね。